免許不要で利用可能な無線機器の変更(タイ)

NBTCは無線通信機器の規制を緩和し、免許不要で利用できる機器を増やしました。 この新しい法規は、2018年2月9日から施行されています。 主な変更点は以下の通りです。 1) 下記の用途または特徴を持つ無線通信装置の利用にはライセンスが不要となりました 産業、科学、医療用の測定機器 周波数: 88-108MHz, e.i.r.p: 10mW以内のオーディオ送信機 周波数: 54-74MHz, e.i.r.p: 10mW以内の無線通信 密閉空間で使用されるレーダーレベル測定用の無線通信装置 周波数: 315kHz以内, e.i.r.p: 150mW以内の無線通信装置 周波数: 5.150-5.350GHz, e.i.r.p: 200mW以内の無線通信装置 周波数: 5.470-5.725GHz, e.i.r.p: 1W以内の無線通信装置 周波数: 5.725-5.850GHz, e.i.r.p: 1W以内の無線通信装置 周波数: 25-470MHz, e.i.r.p: 50mW以内のページャーシステム 周波数: 920-925MHzのRFIDパッシブ型タグ 2) 下記の用途または特徴を持つ無線通信装置の利用にライセンスは不要ですが、販売にはライセンスが必要です 周波数: 920-925MHz, e.i.r.p: 50mW以内のRFIDリーダーとアクティブ型タグ 周波数: 920-925MHz, e.i.r.p: 50mW以内のRFID以外の装置 3) 下記の用途または特徴を持つ無線通信装置の利用にライセンスは不要ですが、製造、輸入および販売にはライセンスが必要です 周波数: 920-925MHz, e.i.r.p: 500mW以内のRFIDリーダーとアクティブ型タグ 周波数: 920-925MHz, e.i.r.p: 500mW以内のRFID以外の装置 周波数: 57-66GHz, 送信出力500mW以内の無線局 この法改正のポイントは、920-925MHzの周波数帯をIoT向けとして加えたことです。 参照: http://www.ratchakitcha.soc.go.th/DATA/PDF/2561/E/031/35.PDF

JapanExpo2017の人流計測・動線解析をFlowLineTrackerで実施

2017年9月1日からバンコクで開催される Japan Expo In Thailand の人流計測・動線解析に FlowLineTracker が利用されます。 3日間で10万名が訪れる展示会で、エリア別の混雑状況をリアルタイムに表示し、また、平均滞在時間・リピート率・エリア間の移動傾向を分析してレポートします。 プレス発表も合わせてご覧ください。 プレスリリース

IoT向けに920MHz帯を免許不要で解放する方針を決定 – タイ –

タイのNBTC(国家放送通信委員会)は、IoTプラットフォーム向けに920MHz帯の無線通信を免許不要で利用可能にする方針を承認しました。2017年内に実際の利用許可が下りる見込みです。 ただし、920MHz帯を利用してIoTサービスを提供する予定のすべての企業は、NBTCによって承認されたインターネット事業許可を保持している必要があります。 日本はもとより世界的に広まりを見せている920MHz帯の無線通信がタイで利用可能になる事は、IoTサービス提供者にとってタイが魅力的な市場の一つになる事を意味しています。また、タイ政府が積極的に進めているThailand4.0とも合致しており、タイのIoT化の流れがさらに加速することは間違いありません。 詳細な認証手順などはまだ決まっていませんが、今後各国の様々なIoTサービスがタイで展開されていくことになるでしょう。 参考記事: http://www.bangkokpost.com/business/news/1290411/nbtc-approves-bandwidth-for-iot-sino-thai-railway 参考ページ: タイの無線機器認証について

高齢化社会を支えるIoT技術とその推進の課題 ~タイ~

タイは日本と同様に高齢化社会という問題を抱えています。 このまま高齢化が進めば、高齢者の医療コストは、国のGDPの伸びを超えるペースで進みます。 そしてIoTは、この問題を解決するための重要なテクノロジーになります。 患者にウェアラブルデバイスを装着してもらい、無線通信で患者の健康データを収集すれば、より効果的な健康ケアが出来ることは明らかです。 このようなIoT化を進めるために必要な課題として、プライバシーの問題と無線信号の干渉がありますが、どちらも政府による規制が必要です。 政府による、データプライバシー法を強化と、無線の周波数スペクトルの割り当てです。 無線信号の干渉に関しては、NBTCが920-925MHz帯をIoT用途にライセンス不要で割り当てる方針であると以前述べています。 Thailand4.0を掲げているタイは、今後国家をあげてIoT化を進めていくでしょう。ただし、重要なのは国家によるインセンティブの提供よりも、腐敗のない政府を作り海外投資家にとって魅力のある投資先にすることだと専門家は述べています。 またタイの大学では、IoTの実証実験に時間をかけすぎていて、実験を終えたころには古い技術になっていることが少なくないようです。 これは、タイばかりではなく、他の国でもあてはまるのではないでしょうか。 「議論ばかりしていて、行動までに時間がかかる」ではなく「とにかくやってみる事から始める」にシフトしていかなければ、進化のスピードが桁違いに早いこの時代において、社会の役に立つ技術を産み出す事はできないでしょう。 参考記事: http://www.bangkokpost.com/tech/local-news/1268639/experts-spell-out-key-issues-for-iot

“IoT”と”AI”をカバーすべく日本とタイの経済連携協定(JTEPA)を改定へ

タイと日本は、両国の経済連携協定(JPEPA)を”IoT”と”AI”分野をカバーするものに改定する予定です。 協定の改定により、タイの東部経済回廊(EEC)にIoTセンターを設立する支援をはじめ、日本からタイへの投資がより活発になると思われます。 さらに、日本はタイをカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムへの日本からの投資の玄関口に発展させると言及しており、タイはASEAN諸国進出の中心的な国として存在感が増すでしょう。 現在の技術進歩の速度から考えると、過去に結んだ同様の協定は今後あちこちで見直す事が考えられます。 このような事をきっかけにしてIoTやAIを中心とした投資がどんどん増加していき、ASEAN諸国にスマートな社会が実現されるのが早まる事を期待します。 参考記事 http://www.bangkokpost.com/business/news/1265327/japan-thai-pact-overhaul-eyed