IoT向けに920MHz帯の無線通信利用を承認 – タイ –

2017年7月に920MHz帯の無線通信を免許不要で利用可能にする方針を固めていたタイですが、8月31日の公聴会プロセスを経て、11月8日のNBTC(国家放送通信委員会)理事会にて正式に承認されることになりました。 従来(2006年)より920~925MHzの帯域はRFID用に割り当てられていましたが、今後は(音声通話を除く)無線通信用に無免許で利用することが出来ます。 なお、通信機器の承認基準はRFID用途とそれ以外にて別な基準となります。また、IoTネットワークオペレーター事業を行う場合は、NBTCから事業者ラインセンスを受ける必要があります。 この決定により、世界的に加速している LoRa, Sigfox をはじめ、Wi-SUN や 独自プロトコルなど、様々なLPWAの導入がタイでも進み、製造業の生産性向上、公共インフラの保守、そしてスマート農業といった分野で活用される事でしょう。 参考記事: https://www.bangkokpost.com/tech/local-news/1352235/nbtc-approval-for-use-of-iot-spectrum-imminent

IoTを広めるカギはセンサーデバイスの進化

IoTプラットフォームと呼ばれるサービスが様々な会社から提供され、AIを使ったデータ分析や認識が日々メディアで取り上げられていますが、今一つ広がりに勢いがないのが現状です。 もっとも欠けているのは、バッテリーレスでセンシングから無線通信まで行う画期的なセンサーデバイスの開発と普及です。 「設置場所を選ばす、メンテナンスが不要で、いつまでもデータを送り続けてくれるセンサーデバイス」 このようなデバイスが普及してはじめてIoTが広まり、スマートな社会が実現します。 そんなデバイスの一例が紹介されていました。 https://www.ipi-singapore.org/technology-offers/self-powered-sensor-solutions-industrial-iot-and-fleet-tracking エナジーハーベスティング技術と、低電力で長距離通信が可能なLPWAを組み合わせた、ユビキタスなセンサーデバイス。 プラットフォームの開発や、AIによる分析技術にもまして、安価でメンテナンスフリーなセンサーデバイスが続々と市場投入されることが、IoT化を加速させるための条件です。

東南アジアでもLPWAの主導権を握る競争が活発に -アジア-

LPWAのどの通信方式が主導権を握るのか世界的に注目されていますが、東南アジアでもその動きが活発になっていて、ここ1~2年が勝負の年になると考えられています。 LoRa Alliance アジアに拠点を構えてはいませんが、各国の大手通信事業者がLoRaの利用を発表しています。例えば、CAT Telecom (Thailand), Telekom Malaysia などです。 免許不要な通信帯域でかつオープンな仕様のため、事業への参入が容易なところが魅力です。 Sigfox シンガポールに拠点を構え、同国内にネットワーク網の構築を行っています 免許不要な通信帯域を使っていますが、オープンな通信方式ではないためベンダーにロックインされる事を懸念している企業も見られます。 NB-IoT まだこれからのサービスですが、サービスの開始に向けて予想以上の速さで開発を進めています。 既存の顧客基板を考えると、最も有力なサービスでしょう。 ただ、通信の免許が必要なため、新規に参入することは困難です。 LPWAの主導権を握るには、無線通信方式の技術的な優位性だけではなく、どんなサービスを提供できるのかが重要になるでしょう。 参考記事: http://iotbusiness-platform.com/blog/lpwa-networks-iot-connectivity-gloves-off-fight-dominance/