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アジアのIoT情報などを掲載

IoT向けに920MHz帯を免許不要で解放する方針を決定 – タイ –

タイのNBTC(国家放送通信委員会)は、IoTプラットフォーム向けに920MHz帯の無線通信を免許不要で利用可能にする方針を承認しました。2017年内に実際の利用許可が下りる見込みです。 ただし、920MHz帯を利用してIoTサービスを提供する予定のすべての企業は、NBTCによって承認されたインターネット事業許可を保持している必要があります。 日本はもとより世界的に広まりを見せている920MHz帯の無線通信がタイで利用可能になる事は、IoTサービス提供者にとってタイが魅力的な市場の一つになる事を意味しています。また、タイ政府が積極的に進めているThailand4.0とも合致しており、タイのIoT化の流れがさらに加速することは間違いありません。 詳細な認証手順などはまだ決まっていませんが、今後各国の様々なIoTサービスがタイで展開されていくことになるでしょう。 参考記事: http://www.bangkokpost.com/business/news/1290411/nbtc-approves-bandwidth-for-iot-sino-thai-railway 参考ページ: タイの無線機器認証について

高齢化社会を支えるIoT技術とその推進の課題 ~タイ~

タイは日本と同様に高齢化社会という問題を抱えています。 このまま高齢化が進めば、高齢者の医療コストは、国のGDPの伸びを超えるペースで進みます。 そしてIoTは、この問題を解決するための重要なテクノロジーになります。 患者にウェアラブルデバイスを装着してもらい、無線通信で患者の健康データを収集すれば、より効果的な健康ケアが出来ることは明らかです。 このようなIoT化を進めるために必要な課題として、プライバシーの問題と無線信号の干渉がありますが、どちらも政府による規制が必要です。 政府による、データプライバシー法を強化と、無線の周波数スペクトルの割り当てです。 無線信号の干渉に関しては、NBTCが920-925MHz帯をIoT用途にライセンス不要で割り当てる方針であると以前述べています。 Thailand4.0を掲げているタイは、今後国家をあげてIoT化を進めていくでしょう。ただし、重要なのは国家によるインセンティブの提供よりも、腐敗のない政府を作り海外投資家にとって魅力のある投資先にすることだと専門家は述べています。 またタイの大学では、IoTの実証実験に時間をかけすぎていて、実験を終えたころには古い技術になっていることが少なくないようです。 これは、タイばかりではなく、他の国でもあてはまるのではないでしょうか。 「議論ばかりしていて、行動までに時間がかかる」ではなく「とにかくやってみる事から始める」にシフトしていかなければ、進化のスピードが桁違いに早いこの時代において、社会の役に立つ技術を産み出す事はできないでしょう。 参考記事: http://www.bangkokpost.com/tech/local-news/1268639/experts-spell-out-key-issues-for-iot

東南アジア諸国政府のIoT開発推進方法

ASEAN諸国も各国が積極的にIoTへの取り組みを進めています。3つの国の例を紹介します。 シンガポール IoTを「スマートネーション」構想を実現する重要な要素と位置付け、以下の構想を進めています。 全国的なスマートグリッドプラットフォームの実現 センサーからのデータを高速伝送するIoTインフラストラクチャーの設計 センサーとIoTに焦点をあてた専門技術者の育成 マレーシア 策定した「IoTの戦略的ロードマップ」に従い、新たな経済成長元としてIoTの普及を進めています。 タイ Thailand4.0という国家戦略の一環としてIoT化を進めています。 プーケット、チェンマイ、バンコクをスマート都市にする計画を推進 電子商取引、e教育、e産業、電子政府に重点を置いたパイロットプロジェクト タイのIoTに対する支出は、2020年に2014年の16倍に増加するという予想があります。 日本、インド、中国、韓国はIoTの大きなマーケットですが、伸び率に関しては、東南アジアが最も高い地域になると考えられています。 参考記事 http://fintechnews.sg/9677/iot/southeast-asian-governments-pushing-iot-development/

“IoT”と”AI”をカバーすべく日本とタイの経済連携協定(JTEPA)を改定へ

タイと日本は、両国の経済連携協定(JPEPA)を”IoT”と”AI”分野をカバーするものに改定する予定です。 協定の改定により、タイの東部経済回廊(EEC)にIoTセンターを設立する支援をはじめ、日本からタイへの投資がより活発になると思われます。 さらに、日本はタイをカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムへの日本からの投資の玄関口に発展させると言及しており、タイはASEAN諸国進出の中心的な国として存在感が増すでしょう。 現在の技術進歩の速度から考えると、過去に結んだ同様の協定は今後あちこちで見直す事が考えられます。 このような事をきっかけにしてIoTやAIを中心とした投資がどんどん増加していき、ASEAN諸国にスマートな社会が実現されるのが早まる事を期待します。 参考記事 http://www.bangkokpost.com/business/news/1265327/japan-thai-pact-overhaul-eyed

IoTを広めるカギはセンサーデバイスの進化

IoTプラットフォームと呼ばれるサービスが様々な会社から提供され、AIを使ったデータ分析や認識が日々メディアで取り上げられていますが、今一つ広がりに勢いがないのが現状です。 もっとも欠けているのは、バッテリーレスでセンシングから無線通信まで行う画期的なセンサーデバイスの開発と普及です。 「設置場所を選ばす、メンテナンスが不要で、いつまでもデータを送り続けてくれるセンサーデバイス」 このようなデバイスが普及してはじめてIoTが広まり、スマートな社会が実現します。 そんなデバイスの一例が紹介されていました。 https://www.ipi-singapore.org/technology-offers/self-powered-sensor-solutions-industrial-iot-and-fleet-tracking エナジーハーベスティング技術と、低電力で長距離通信が可能なLPWAを組み合わせた、ユビキタスなセンサーデバイス。 プラットフォームの開発や、AIによる分析技術にもまして、安価でメンテナンスフリーなセンサーデバイスが続々と市場投入されることが、IoT化を加速させるための条件です。