
ベトナムの電波法と無線通信機器のICT認証取得
ベトナムで通信装置を製造・販売するためには、電波法が定めた適合基準をクリアしたうえで、装置のICT認証を取得する必要があります。
項目
認証の種別
通信装置の種類によって、”型式認証 + 適合宣言”と”適合宣言のみ”の2種類に分けらます。以下にそれぞれの代表的な装置例を記載します。
認証の種別 | 代表的な装置(または無線規格) |
型式認証 + 適合宣言 | 携帯通信端末 携帯通信基地局 WiFi Bluetooth LoRa RFID (866 – 868MHz) |
適合宣言のみ | デスクトップ・ラップトップ コンピュータ タブレット ルーター 衛星放送用セットトップボックス リチウムイオン電池(ラップトップ・タブレット・スマートフォン用) |
認証の対象外となる条件
以下の条件に合う場合は、認証を取得する必要はありません。
- 展示目的の場合
- 商用目的ではなく個人として持ち込んだ場合
- 研究開発用のサンプルの場合
- 認証取得用のサンプルの場合
- 製造者または輸入者自身が利用し、販売しない場合(※適合宣言のみの装置)
認定試験所
当局の指定試験所、またはMRAを締結している国外の指定試験所での試験レポートが必要になります。
申請に必要な書類
型式認証
- 型式認証の申請書
- 申請者の会社登記謄本
- 指定試験所の試験データ
- 製品仕様書
- 製品写真
- 製造者情報
適合宣言
- 適合宣言書
- 申請者の会社登記謄本
- 指定試験所の試験データ
- 製品仕様書
- 製品写真
- 製造者情報
- 型式認証書 (*”型式認証 + 適合宣言”の装置の場合)
適合の表記義務
適合マークの表記
対象装置は、ICT適合マークを表記する必要があります。マークは以下のように規定されています。
- マークのデザイン比率がサンプルと同じであれば、拡大も縮小も可能
- 裸眼で視認できる事
- マークの色は変更可能
- マークは単色で鮮明、かつ耐久性を有さなければならない
- その他のいかなる文字・画像・模様を印刷してはいけない
- マークを貼り付ける場合は、再使用不可能な材料にする事
型式認証 + 適合宣言のマークデザイン
適合宣言のみのマークデザイン
また、装置が非常に小さく、マークを表記するのが困難な場合は、マニュアルやパッケージなど、装置の付属物にマークを表記します。
再認証が必要となるケース
以下のケースが発生した場合、再度型式認証が必要となります。
- 製品の名称・型番に変更があった場合
- 製品の技術仕様に変更があった場合
- 技術規制に変更があった場合
- 認証期限を過ぎた場合
申請費用と期間
ACTIVIOでは、ベトナムICT認証の取得業務を行っています。
代表的な無線装置の認証取得費用(現地試験込み)と、認証取得に必要な期間を以下に記載します。
無線の仕様 | 認証費用 | 取得までの期間 |
---|---|---|
WiFi (2.4G/5G) | 350,000円 | 試験用サンプルの受領後 約6週間 |
LTE/3G | 550,000円 | 試験用サンプルの受領後 約6週間 |
920MHz帯通信 (918-923MHz) | 330,000円 | 試験用サンプルの受領後 約6週間 |
NFC/RFID | 330,000円 | 試験用サンプルの受領後 約6週間 |
* 複数の無線規格に対応する装置の認証費用は、別途お問い合わせください。
ご不明な点があれば、以下のフォームから気軽にお問い合わせ下さい。